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ベトナム沖CO2貯蔵実験断念 経産省、鉱区権者が難色

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ベトナム沖CO2貯蔵実験断念 経産省、鉱区権者が難色

 経済産業省が、平成24~26年度に予算を計上した海洋油ガス田での二酸化炭素(CO2)回収・貯蔵実証試験の実施を断念していたことが19日、分かった。ベトナム沖の対象海域で想定外に大量の油ガスが確認され、鉱区権者が難色を示したため。調査などで3億6400万円を使用しており、実施場所の選定に問題があったとの指摘もある。

 この事業では、工場などで回収したCO2を埋蔵量が減った海洋油ガス田に閉じ込めるとともに、残留する原油や天然ガスを押し出して生産性を高める技術の確立を目指していた。24~29年度の6年間で、まずベトナムで実証試験を行った後、3カ国以上の資源国で導入を目指す予定だった。

 ただ、対象海域を詳しく調べた結果、大量の油ガスが残っている可能性があることが判明。鉱区権者が商業利用を優先したいと主張し、代わりの油ガス田も見つからなかったため3年目で中止を余儀なくされた。

 経産省は事業を通じてベトナム国営石油会社との協力関係が強まり、「日本が保有する油田の権益延長につながった」と効果を主張。一方、有識者は「ベトナム以外の国でも試験ができるよう準備しておくべきだった」と指摘している。

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