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【大学ナビ】区内5大学「せたがやeカレッジ」10周年

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【大学ナビ】
区内5大学「せたがやeカレッジ」10周年

猿山義広・駒沢大学教授 猿山義広・駒沢大学教授

 ■生涯学習拡大 ブランド力に

 東京都世田谷区の「せたがやeカレッジ」が10周年を迎えた。インターネットを利用した生涯学習の講座は、いまでこそ当たり前のようになったが、区内5大学が区と共同運営するユニークさが注目され、「わが国を代表するeラーニング」に成長した。今月23日には、10周年記念の公開講座を開いて一層の飛躍を目指す、という。(編集委員 平山一城)

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 当時の熊本哲之・世田谷区長の働きかけで東京農業大、駒沢大、国士舘大、昭和女子大の4大学でスタート。昨年、東京都市大が加わった。「世田谷の豊かな知識財をネットを通じて区民や全国に発信し、文化創造型の新しい学習サービスの創造に取り組む」ことを目的に、区の教育委員会と連携しながら活動している。

 講座は、多様なテーマを各大学の教員など専門家が担当する。現在67講座があり、インターネットが使える環境なら、だれでも受講ができる。昨年から、スマートフォン、タブレット型端末でも配信できるようになった。登録料や登録手続きは不要だが、メールでの質疑応答を希望する場合は、事前に登録手続きが必要になる。

 現在の幹事校、駒沢大の猿山義広教授は「大学と自治体との連携のeラーニングということで当初から注目されたが、『世田谷』という地名は知名度が高く、各大学にとってはブランド力アップにもつながっている」という。現在の教授推薦の講座は〈表〉に示したが、最近では元高校教諭など“市民講師”の講座も、審査を経てアップするという。

 初代の運営委員長をつとめた高野克己・東京農業大学長は「登録者数は昨年末で5662人と、わが国を代表する規模にまで発展しました。約半数は区民ですが、それ以外の20近い都道府県、海外の人たちのアクセスもあります。距離や時間を選ばず、誰にでも学習機会を提供できるeラーニングは大学の知的貢献、地域貢献の方法として大きな可能性を秘めています」と、生涯教育の一層の拡大・充実を図る柱としてカレッジを育てていく考えを示した。

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 カレッジでは2月23日午後、東京農業大(世田谷区桜丘)の百周年記念講堂で公開講座を開く。

 国士舘大・北川善廣教授の「世田谷の川を活かした潤いのあるまちづくりと人づくり」、東京農業大・黒瀧秀久教授の「日本近代化に尽力した榎本武揚から学ぶ地方創生のヒント」の2講座を一般の人を対象に開講する。問い合わせは区教育委員会((電)03・5432・2731)。

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 ■猿山教授推薦の人気講座

 ○東京農業大・二子玉川の日本庭園「帰真園」の造園過程の記録や、発酵食品の研究開発

 ○昭和女子大・坂東眞理子学長の男女共同参画社会関連、岸山睦教授の英語の歌での講座

 ○国士舘大・藤田梨那教授の「中国の知識人と近代日本」、酒井克彦教授の税制と税理士

 ○駒沢大・石井清純教授の「アップルのスティーブ・ジョブズと彼の信奉する禅の関係」

 ○東京都市大・涌井史郎教授の「生態系を活用した防災・減災の地域づくり」について

 ○最近の1番人気は、元高校教諭、池本正玄さんの「中国古代占いの源泉、陰陽五行」

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