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【大学ナビ】針路を聞く 青山学院・堀田宣彌理事長 会社社長から母校トップに

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針路を聞く 青山学院・堀田宣彌理事長 会社社長から母校トップに

 ■150周年見据え、ビジョンを推進

 「毎日がフレッシュ(新鮮)そのもの」-。青山学院の堀田宣彌・新理事長は、そう表現した。昨年、卒業から49年ぶりに母校に戻り、幼稚園から大学・大学院までを擁する総合学園のかじ取りを託された。8年後に迎える学院の創立150周年に向けて策定した『AOYAMA VISION』。会社経営で培った「信頼を築く力」で新たなチャレンジを誓う新理事長に聞いた。(平山一城)

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 --会社運営から学校運営への転身です、いかがですか

 「私学の運営が大変だと実感しています。『課題が多く、ご苦労ですね』と声をかけてくださる方もいます。ただ課題は一種の抵抗であり、抵抗がないと前に進めない。それが私の信念です。そのために部長クラス以上の職員(約30人)と1人ずつ面接し、胸襟を開いて話をしています。自分の考えを理解してもらうには互いの信頼関係が何よりも重要です。対話を通じて課題を洗い出し、解決策を見つけていくつもりです」

 --学院運営のビジョンは

 「一昨年の創立140周年を機に、すべての人と社会のために未来を拓(ひら)くサーバント・リーダーの育成を目指した『AOYAMA VISION』が策定されました。キリスト教信仰にもとづく教育を目指すという建学の精神を柱に、創立150周年に向けて、明確なビジョンを掲げて推進しています。現在、実現の核となる『事業計画統括委員会』を設置し、PDCAサイクルに基づいた学院全体の事業計画の適切かつ円滑な実行に努めています」

 --グローバル化については

 「私は理事長就任にあたり『スーパー・グローバル学院』を目指すことを表明しました。英語教育は、初等部から高等部までの12年間を一貫したカリキュラムで行う独自教材を用いた4-4-4制(児童・生徒の発達段階を考慮した4年ごとの区分)の実施、高等部はスーパーグローバルハイスクール(SGH)に採択され、大学では英語による専門科目の充実、地球社会共生学部の留学制度の必須化など『英語の青山』が進化・充実しています。同時に、米国や台湾に駐在した私の経験からも、英語はあくまでツール(道具)であり、日本の国語や歴史や文化を学ばずにグローバル化を進めることはできないと考えています」

 --新たな取り組みにはどんなものが…

 「ボランティアセンターの設置準備、東京オリンピック・パラリンピックの支援、ASEAN諸国との交流拡充、『青山学院EVERGREEN150募金』の設置などです。青山キャンパスでは、大学17号館はじめ、初等部、高等部の新校舎がすでに完成し、中等部は、『教科センター方式』の新たな学びを導入した校舎を建築中です。本学院は、幼稚園から大学・大学院生までが学ぶ青山キャンパスと、素晴らしい自然環境と先進の学びの環境が整った相模原キャンパスとともに、最高の教育環境が整ってきています」

 --3月5日、箱根駅伝2連覇の祝賀会があるそうですね

 「青山キャンパスのガウチャー記念礼拝堂での優勝記念セレモニーのあと、応援していただいた在校生、校友を含めた多くの方々とともに構内で交流会を開きます。監督や選手たちだけではなく、夏のリオデジャネイロ・パラリンピックを目指す選手を招いて交流の場を設ける予定です。パラリンピックへの理解を深める一助になればと思います。私学を取り巻く環境は、少子化や国際化への対応など今後一層厳しくなります。私の責務は、学院の伝統を守りながら、必要なものは淘汰(とうた)・再編し、成長を求めて前進させることです。教職員をはじめ校友、在校生、保護者の皆さんの協力を得て全力を尽くす所存です」

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【プロフィル】堀田宣彌

 ほった・のぶみつ 1966(昭和41)年、青山学院大法学部卒。守谷商会入社。台北支店長、取締役(常務、専務)を経て社長就任。昨年4月、学校法人青山学院理事、11月から理事長。72歳。

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