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【マンスリー将棋】タイトル戦で珍しい友人対決

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【マンスリー将棋】
タイトル戦で珍しい友人対決

昨年10月のA級順位戦で対戦した渡辺明棋王と佐藤天彦八段(右) 昨年10月のA級順位戦で対戦した渡辺明棋王と佐藤天彦八段(右)

 11日に開幕する第41期棋王戦五番勝負は渡辺明棋王(31)=竜王=に佐藤天彦八段(28)が挑戦する。タイトル戦では珍しい友人同士の対決となる。

 2人の交流は佐藤が福岡にいた中学時代から始まった。「福岡には強い練習相手がいないから相手になってくれないか」という佐藤の師匠・中田功七段の依頼で、渡辺はネット対局の相手を引き受けた。「中学2年のころが一番やったと思います」と佐藤は振り返る。上京しプロ棋士になってからは、独身の佐藤に渡辺夫妻が手料理を振る舞ったこともあり、親交は深まった。佐藤にとって渡辺は「友人であり、目標とする先輩棋士の一人」なのだ。

 渡辺は昨年12月、3年ぶりに竜王を奪還して2冠となった。今回が24回目となるタイトル戦で、年下の挑戦者は初めて。「実力をつけてここまで勝ち上がってきたと思うとうれしい半面、勝負は別もの。負けるわけにはいかない」と、棋王3連覇中で、(5連覇で獲得できる)永世称号も狙う渡辺は気を引き締める。一方、昨年秋の王座戦に続く2度目のタイトル戦出場となる佐藤は「将棋界でも最高峰の棋士が相手なので、しっかりと自分の力を出し切って良い勝負にしたい」と意気込む。

 対戦成績は渡辺3勝、佐藤4勝。プロ入りが6年半早い兄貴分の渡辺が貫禄を示すか、弟分の佐藤が初戴冠となるか、注目の五番勝負になりそうだ。(藤田昌俊)

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