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【歴史の交差点】出口見えぬ中東複合危機をどう乗り切るか? フジテレビ特任顧問・山内昌之

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 宗派主義が表に出ると、怒りや怨恨(えんこん)は一般の国民や信徒の間に広がる。国家は宗派紛争を利用し権力の維持と安定を図る。サウジのアブドラ前国王は、国内にくすぶるスンニ派住民の不満やシーア派住民の反抗心をパンドラの箱に封じ込めてきた。

 しかしサルマン新国王は、ニムル師の処刑でパンドラの箱をいともたやすく世界に開いてしまった。これから起こる両宗派、アラブとイランの両国民の一般レベルでの対立や憎悪を制御するのは容易でないだろう。

 他方サウジの切った国交断絶カードに臆せず、わが国との協力こそサウジの「良い将来」だと、断交から1カ月もたたぬうちに関係正常化を提案するイランの老獪(ろうかい)さには驚くばかりだ。

 宗派戦争が本格化しても、サウジはその主導権をすぐにとれない。国内のスンニ派住民の生活苦、不平不満にあふれた王族の出現はISにとって良い材料であり、サウジ指導部とISとの間に、対シーア派イランをめぐるスンニ派内部での苛烈な主導権争いが始まるからだ。

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