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【両陛下ご訪比】両陛下、日系人とご懇談 戦後の苦難をおねぎらい

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【両陛下ご訪比】
両陛下、日系人とご懇談 戦後の苦難をおねぎらい

かつて日本に留学したフィリピン人らの出迎えを受けられる天皇、皇后両陛下=28日、マニラのサン・ディエゴ庭園(代表撮影・共同) かつて日本に留学したフィリピン人らの出迎えを受けられる天皇、皇后両陛下=28日、マニラのサン・ディエゴ庭園(代表撮影・共同)

 【マニラ=大島真生】日本とフィリピンの国交正常化60周年を記念し、同国を公式訪問中の天皇、皇后両陛下は28日、マニラ首都圏の宿泊先のホテルで、日系人の代表者5人とその家族らと懇談し、戦中・戦後の苦難の歴史を慰労された。

 戦前に麻栽培の労働者として渡った日本人男性と現地女性との間に生まれた日系人は、先の大戦で父親やきょうだいを失い、生き残った父親も終戦で日本に強制送還。反日感情による差別を恐れ、出自を隠して生活してきた人が多く、経済的にも苦労を重ねた。

 フィリピン各地で生存が確認されている2世は1946人。平均年齢は77歳。日系人社会は約10万人ともいわれる。両陛下は、世界各地に散らばった日本人移民と日系人に長年心を寄せており、今回も日系人との面会を強く希望された。

 大工だった父親がフィリピン人に殺害された元フィリピン日系人連合会会長のマサヨシ大成さん(79)が「第二次大戦は大変つらい経験でした。4歳の弟も殺されました」と英語で訴えるのを、天皇陛下はうなずきながら聞き、「どうぞ元気でね」といたわりの言葉をかけられた。

 前連合会会長のカルロス寺岡さん(85)は、日米両軍とフィリピン人ゲリラに家族4人を殺害された。陛下から「戦争中は苦労されましたね」と気遣われ、皇后さまからは「日系人のお世話をよろしくお願いします」と感謝のお言葉が伝えられたという。

 ホテルのロビーには、この日に合わせて各地から日系人約100人が集まり、両陛下のご訪問を日の丸の小旗を振って歓迎した。両陛下は一人一人に歩み寄り、声をかけられた。

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