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「ゆかい」「めでたい」幸福願う 若冲・大観の絵画展

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「ゆかい」「めでたい」幸福願う 若冲・大観の絵画展

伊藤若冲「伏見人形図」1799年 山種美術館 伊藤若冲「伏見人形図」1799年 山種美術館

 ほっこりした気分にさせてくれる絵を集めた新年らしい展覧会「ゆかいな若冲・めでたい大観」が東京都渋谷区の山種美術館で開かれている。

 展示の中心となっているのが江戸時代中期に京都で活躍した絵師、伊藤若冲だ。今年は生誕300年を迎え、大規模な展覧会が予定されているが、本展の展示作は色彩が華やかな大作ではない。肩の力を抜いたほほ笑みを誘う小さめの絵だ。

 「伏見人形図」はそんな作品の一つで、七福神の布袋が題材。岩絵の具を使った明るく柔らかい色彩で、丸い顔に小さな目と口が特徴的。全体の形が丸みを帯びてかわいらしい。京都・伏見稲荷大社の信仰とともに、旅人たちが土産としたことで日本各地に広まった伏見人形。若冲はそれがお気に入りだったようでいくつかの作品を残している。

 縁起のよい鶏の絵を得意にしていた若冲。「群鶏図」は、墨で素早く描写し、鶏がいまにも動き出しそうで生き生きとしている。ほかに、ユーモラスな「河豚と蛙の相撲図」などが出品された。

 日本美術では古くから松竹梅や鶴亀に代表されるめでたい吉祥画題が好まれてきた。なかでも近代日本美術の巨匠、横山大観の富士山は切手やカレンダー、あるいは複製になり、多くの人に親しまれている。「心神」は雪をいただき孤高にそびえる富士山をシンプルに描写。何よりも好きだった富士への崇拝の念が込められているような作だ。

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