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【書評】『ゼロワン』若木未生著

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【書評】
『ゼロワン』若木未生著

(徳間書店・1700円+税)

 王串ミドロは売れない芸人。死んだ同級生の弟と組んだ漫才コンビ「ゼロワン」は鳴かず飛ばず。33歳にして貯金なし。女の家に居候するヒモ暮らし。どこからどう見てもダメな大人の見本だ。はい上がるには、マンザイ・グランプリで優勝するしかない。立ちはだかるのは圧倒的な人気を誇る兄弟コンビ「クロエ」。ヤツらの目指している笑いは、おそろしく常識外れ。そこに王串は、自分と同じにおいを感じてしまう。〈普通の、及第点の漫才では足りない。熱く危険な、噴火するマグマの塊のような笑いでなければ〉。ヘビーなドラマを軽快に描く佳作。(徳間書店・1700円+税)

  

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