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【両陛下ご訪比】サイパン、パラオ、そして日本人戦没者数が海外で最も多いフィリピン ご慰霊の旅に欠かせぬ地

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【両陛下ご訪比】
サイパン、パラオ、そして日本人戦没者数が海外で最も多いフィリピン ご慰霊の旅に欠かせぬ地

 先の大戦では、軍人や民間人など日本人310万人が犠牲となったが、その6分の1に当たる51万8千人もの日本兵が犠牲となったフィリピンは、日本人戦没者数が海外で最も多い。背景には、フィリピンが当時、日本軍にとって南方戦線上、最重要拠点の一つだった事実がある。

 天皇、皇后両陛下は平成6年に硫黄島で、戦後50年に当たる翌7年には長崎、広島、沖縄、東京で戦没者をご慰霊。また、60年の節目に当たる17年には、サイパンを慰霊訪問されている。戦後70年を前に26年から沖縄、長崎、広島をめぐる慰霊の旅を重ね、70年の節目となった27年4月に、日米双方で約1万2千人が犠牲となったパラオ共和国のペリリュー島で戦没者の霊を慰められた。

 パラオは日本軍にとり、このフィリピンの拠点の防波堤だった上、グアム、サイパンの後方支援拠点として、極めて重要な場所だった。フィリピン・レイテ沖海戦で連合艦隊が壊滅したことにより、日本軍は完全に補給を断たれ、フィリピンの島々に取り残された日本兵は、ルソン島で約27万人、レイテ島で約8万人、ミンダナオ島で約6万人など、大半が戦死した。正式な戦術としての「神風特攻隊」が採用されたのも、レイテ沖海戦の際だった。

 サイパン、パラオ、そしてフィリピンのトライアングルは、日本兵の「玉砕の地」の象徴であり、両陛下のご慰霊の旅には、決して欠くことのできない海外の地だったといえる。

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