産経ニュース

【美の扉】「ラファエル前派展」英国の繁栄が生んだ新風

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【美の扉】
「ラファエル前派展」英国の繁栄が生んだ新風

ジョン・エヴァレット・ミレイ「春(林檎の花咲く頃)」1859年 cCourtesy National Museums Liverpool,Lady Lever Art Gallery

 ビクトリア女王がイギリスを統治していた19世紀のビクトリア時代は英国美術にとっても黄金期だった。なかでも19世紀後半を華やかに彩ったのがラファエル前派だ。その代表的な画家の作品を紹介する「英国の夢 ラファエル前派展」が、東京都渋谷区のBunkamuraザ・ミュージアムで開かれている。

 ジョン・エヴァレット・ミレイ、ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ、ウィリアム・ホルマン・ハントの3人を中心メンバーとして1848年に結成されたラファエル前派。ラファエロ以前の中世や初期ルネサンスの芸術を模範とする運動で、中世の伝説や文学を題材に、細密描写や鮮やかな色彩の作品が特徴とされる。

 ラファエル前派を代表するのが傑作「オフィーリア」で知られるミレイ。幼くして天才と呼ばれ、綿密な描写と豊潤な色彩の作品がビクトリア女王に愛された。多数の作品の中で特に印象的なのが「春(林檎(りんご)の花咲く頃)」だ。花の庭を背景に女性たちがくつろいだ様子が、明るく穏やかに描写されている。花の開花は希望を感じさせるが、画面右端の地面にさりげなく大鎌が突き刺さっていて不吉でもある。初期のロマンチックな作品「いにしえの夢-浅瀬を渡るイサンブラス卿」も公開されている。

このニュースの写真

  • 「ラファエル前派展」英国の繁栄が生んだ新風
  • 「ラファエル前派展」英国の繁栄が生んだ新風
  • 「ラファエル前派展」英国の繁栄が生んだ新風

「ライフ」のランキング