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【軽減税率】高級重箱に入ったおせちは10% 玩具付き菓子など「一体商品」はどうなる? 

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【軽減税率】
高級重箱に入ったおせちは10% 玩具付き菓子など「一体商品」はどうなる? 

 軽減税率の適用をめぐる与党案では、玩具付きの菓子や高級漆器に入ったおせちなど、いわゆる「一体商品」についての取り扱いが示された。軽減税率が適用されるのは、「食品部分が主体」であることを条件に、1万円以下のものを想定している。しかし、何をもって「食品部分が主体」と判断するのか、なお不明瞭だ。

 与党案は、「食品部分が主体の商品」と「おまけ部分が主体の商品」の線引きの基準に触れられておらず、食品メーカーなどに戸惑いが広がっている。

 おせち料理は食品だが、漆塗りなど高級な重箱を使い、価格が1万円を超えていれば、「おせちが付いた重箱」と見なされ、標準税率が適用される。

 おせちの通信販売を手がける飲食店情報検索サイト大手、ぐるなびの広報担当、北沢輝衛さんは「どんな容器に入っていてもおせちはおせちで、大切なのは料理。容器で税率が変わってくるのは奇妙だ」と首をかしげる。

 使い捨ての容器などに入ったおせちは「食品」と見なされ、軽減税率の対象となる。このため、真空パック入りのおせちを買って自宅で皿に盛りつけて正月を迎える家庭も増える可能性がある。「店頭や通販での重箱入りおせちの購入は廃れかねない」と北沢さんは言う。

 一方、玩具付き菓子メーカーは、玩具に菓子を付けていることで、スーパーの食品売り場で目立たせることができる。カバヤ食品(岡山市)は、仏玩具メーカーのミニカーを輸入し、チューインガム1枚と組み合わせて販売している。ミニカーはガムよりも大きく、どちらが「主体」なのかは分かりにくい。担当者は「あくまでも菓子だ」と強気だ。

 今回の線引きに「違和感を覚える」と語るある玩具付き菓子メーカーの関係者は「玩具に魅力を感じて買ってくれる人は多いが、菓子として軽減税率が適用されるに越したことはない。お客さんのためには少しでも安い方がいいに決まっている」と本音を漏らす。

 菓子なのか、玩具なのかで税率が変われば、消費者が混乱する恐れがある。

 第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストは「線引きが曖昧になることで軽減税率の制度が複雑になる。その結果、国民の理解が追いつかなくなれば、支払い金額などをめぐるトラブルや訴訟が増えるだろう」と懸念している。

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