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【美の扉】リトグラフ工房idem展 東京ステーションギャラリー 創造支える重さと温かさ

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【美の扉】
リトグラフ工房idem展 東京ステーションギャラリー 創造支える重さと温かさ

JR「『テーブルに寄りかかる男』(1915-1916)の前のポートレート、パブロ・ピカソ、パリ、フランス」2013年。ピカソの目が見守るのは、彼が使用した現役のプレス機と現代のアーティストたちだ (c)JR-ART.NET

 20世紀前半、芸術文化の中心として栄えたパリ・モンパルナス。今もこの地に伝統的なリトグラフ工房「idem Paris(イデム・パリ)」はある。

 前身の「ムルロー工房」は1881年創業。石版画のリトグラフは主に19世紀から20世紀初頭にかけて花開き、街角のポスターなどフランスの印刷文化を支えた。この工房で、ピカソもマチスもシャガールも、芸術性の高いリトグラフを制作したという。

 時代は流れ、1997年に売りに出された工房を継承したのが現オーナー、パトリス・フォレストさんだ。工房名こそ変わったが、今も19世紀のプレス機が現役で動き、名だたる巨匠らも使った石版がずらりと並ぶ。天窓から光が差し込む約1400平方メートルの空間。「工房に足を踏み入れたとき、まるで大きな船に乗ったかのような“空気の動き”を感じた。何もかも素晴らしく、この空間が、ジムなどに変わってしまうのは惜しいと思った」

 今、工房には世界中からアーティストが集まってくる。彼らはアートプロデューサーでもあるフォレストさんのもと、熟練職人らと組んでリトグラフ制作に没頭するのだ。「皆、ここに来ると何かをつくりたくなる」とフォレストさん。米映画監督、デヴィッド・リンチさんもその一人。

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