産経ニュース

【美の扉】プラド美術館展 歴代スペイン王が愛した至宝 三菱一号館美術館

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【美の扉】
プラド美術館展 歴代スペイン王が愛した至宝 三菱一号館美術館

ヒエロニムス・ボス「愚者の石の除去」1500~10年頃 プラド美術館蔵 cArchivo Fotografico,Museo Nacional del Prado.Madrid.

 歴代スペイン王の美術への情熱により集められた数々の名画で、世界にその名をとどろかせるマドリードのプラド美術館。そのコレクションから小品を中心に100点を集めた展覧会「プラド美術館展」が東京の三菱一号館美術館で開催されている。

 本展の目玉は、ルネサンス期のネーデルラントの画家、ヒエロニムス・ボス(1450年頃~1516年)の油彩画「愚者の石の除去」だ。ボスの作品は世界に20点ほどしかなく、そのうち「快楽の園」などの真筆5点をプラド美術館が所蔵。「愚者の石の除去」も代表作の一つに数えられている。

 田園風景を背景に、漏斗をかぶった偽医者が患者の頭からチューリップを取り出し、本を頭に載せた女性が彼らを見つめている不思議な絵だ。漏斗は愚行を、書物は科学の重要さを象徴し、チューリップは金のシンボルとされ、人間の欲や偽善などを風刺する作品とみられている。

 ボスは現在のオランダに属する郷里のスヘルトーヘンボスからほとんど出ることなく、人間の愚かさを表現した異端の画家。そのボスの作品を愛したのがスペイン国王のフェリペ2世だった。16世紀、スペイン黄金世紀の最盛期に君臨した国王はマドリードを首都と定め、郊外のエル・エスコリアルに壮麗な修道院を建設し、王宮の機能を移した。

このニュースの写真

  • プラド美術館展 歴代スペイン王が愛した至宝 三菱一号館美術館
  • プラド美術館展 歴代スペイン王が愛した至宝 三菱一号館美術館
  • プラド美術館展 歴代スペイン王が愛した至宝 三菱一号館美術館

「ライフ」のランキング