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堂場瞬一さん、15年で100冊目刊行 不愉快だが面白い小説、目指す

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堂場瞬一さん、15年で100冊目刊行 不愉快だが面白い小説、目指す

「殺人者の心の闇は理解できない」と話す堂場瞬一さん=東京都渋谷区(長尾みなみ撮影)

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 100冊目の「キラーズ」の舞台は、自身の仕事場があり、かつての“サツ回り”先でもある渋谷を選んだ。1964(昭和39)年の東京五輪から、2020年の五輪に向けて変わりゆく渋谷の年代記でもある。五輪前の再開発やバブルの前後など、時代の変わり目に起こる理由なき殺人の物語は、約1カ月で書き上げた。

 人の命を奪うことに何の躊躇(ちゅうちょ)も憐憫(れんびん)も感じない徹底した“悪人”が主人公。「日本の小説には、犯人に動機や共感できる点を探しがちだが、実際には理解も解釈もできない犯罪が多い。世の中には言葉にできない感情もあって、小説にも限界がある。分からないものは分からないままのほうが現実に近づけると思うから」

 今後は、戦前戦中を舞台にした歴史ミステリーや恋愛小説にも挑戦する予定で、すでに104作目を執筆中だ。目標とする作家は、ケネディ政権がベトナム戦争の深みにはまっていく様子を描いた『ベスト&ブライテスト』の著者、デービッド・ハルバースタム。

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