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知らずに悪化する「隠れ下肢静脈瘤」 エコノミークラス症候群の主因

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知らずに悪化する「隠れ下肢静脈瘤」 エコノミークラス症候群の主因

 「隠れ下肢静脈瘤」と呼ばれる症状がある。血管機能が低下して「下肢静脈瘤」の“予備軍”とされるが、見た目に症状がはっきりと表れないため、知らず知らずのうちに悪化してしまう危険な症状だ。脚にむくみを抱える20~40代女性の7人に1人が、隠れ下肢静脈瘤になっている可能性も指摘されている。(兼松康)

 放置すると慢性化

 血液は、動脈によって各臓器などへ送られ、静脈によって心臓へと戻される。脚の静脈は、重力に逆らって血液を押し上げなければならないので、血液の逆流を防ぐための弁がある。

 脚の皮膚近くの血管で、この弁が機能しなくなると「下肢静脈瘤」を発症する。血液が心臓へと押し上げられなくなるため血液の流れが停滞し、血管を押し広げて皮膚の表面にボコボコしたコブが現れる。

 「隠れ下肢静脈瘤」もメカニズムは基本的に同じだ。しかし、筋肉の内側など深い位置にある血管で起こるため、特徴的なコブは現れない。気づかないうちに、10~15年かけてゆっくりと進行し、「肺血栓塞栓(そくせん)症(エコノミークラス症候群)」の主因となる「深部静脈血栓症」を引き起こすこともある。

 都庁前血管外科・循環器内科(東京都新宿区)の長江恒幸院長によると、初期には血液の循環が悪くなることによって、脚に重さやだるさを感じるようになる。ときには、皮膚に炎症や潰瘍ができることもあり、「放っておくと慢性化してしまう」と指摘する。

 下肢静脈瘤が最も多いのは60~70代とされるが、近年では30~40代で発症するケースが増えている。隠れ下肢静脈瘤は、とりわけ若年層に顕著な症状だ。

 ピップ(大阪市)が今年6月、日常的に脚にむくみを感じるという20~40代の女性約1万3千人に調査したところ、15%に隠れ下肢静脈瘤が疑われることが判明。特に20代は16%と、30~40代に比べて罹患(りかん)が疑われる割合が高い。

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