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【生活の知恵】国立歴史民俗博物館(千葉・佐倉市)で静かなる終活…葬送のあり方を「死と向き合う」コーナーで考える

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【生活の知恵】
国立歴史民俗博物館(千葉・佐倉市)で静かなる終活…葬送のあり方を「死と向き合う」コーナーで考える

和歌山県串本町の葬列の記録写真の前には、葬列に使う品々が並ぶ。写真左の木箱は棺=千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館(日野稚子撮影)

 「私が死んだら…」。誰の身にも訪れる人生の終焉(しゅうえん)に備え、エンディングノートに後の始末を託すといった「終活」が当たり前になった。この20年ほどで葬儀や墓に対する考え方も多様化し、思い悩む人も多い。しかし、「古来からある」と思いがちな斎場での通夜、葬儀・告別式や「○○家の墓」(家墓)は、実は明治以降に広まったばかりという。近ごろ「死と向き合う」コーナーを設け、時代とともに変化してきた葬送の形について学べると静かな評判になっている、国立歴史民俗博物館(歴博、千葉県佐倉市)。現代の葬儀、墓選びの在り方を“歴史”の中から探ってみた。(日野稚子)

告別式は都市から地方へ

 展示室の扉をくぐると、なんと現代のデパートのおせち売り場(再現)が登場した。年末のスーパーの総菜コーナーに来た感覚ともいえる。「民俗学は生活の中から生まれて伝わった文化を対象にしたもの。それを体感してもらうのがねらいです」。案内をしてもらう歴博の准教授で、併設された総合研究大学院大学准教授の山田慎也さんは話す。

 昭和43年生まれ。専門は文化人類学で、通過儀礼を対象とする研究者だ。大学院入学後、研究テーマとなったのが現代日本の「葬送」で、1990年代(平成2年)以降の葬送関連の調査研究を続けている。

 そんな山田さんの実地調査も反映した展示が歴博にはある。

 歴博は、日本の歴史・文化に関する資料約22万点を収蔵展示する博物館で、昭和56年に開館した。展示開始30周年を迎えた平成25年、第4展示室民俗をリニューアル。おせち料理売り場の展示から始まる、第4展示室の「民俗」展示も山田らが手がけたうちの1つだ。

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