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【美の扉】国立新美術館「ニキ・ド・サンファル展」

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【美の扉】
国立新美術館「ニキ・ド・サンファル展」

「泉のナナ」1971年/1992年(林雅之撮影)Yoko増田静江コレクション ?2015 NCAF,All rights reserved.

 以後、絵画や彫刻となって登場。片足を上げて立つポーズなど、動きは自在で軽やか。色彩はまばゆいばかりの赤や青などで彩られて屈託がない。開放的な女性像を示した「ナナ」シリーズは世界で人気を集め、“現代の女神”として愛されている。

 「わたしが作る女性たちはわたしでもある」と語っていたニキ。少女時代に父親から性的虐待を受けていたこともあったが、心の傷を創作の力へと向け、空想世界を自由に飛翔(ひしょう)した。

 2000年に高松宮殿下記念世界文化賞(彫刻部門)を受賞したこともあり、日本でもよく知られ、ファンが多い。歌人の俵万智は「世界の全否定から全肯定まで。ニキの作品に触れることは、自分の『生きる』を確認することだ」と本展にコメントを寄せている。

 鳥や花はもちろん、ヘビやワニであっても、ニキの創造物は生命力に満ちあふれている。目を楽しませる無邪気でユーモラスな女性像からは、自由に生きている現代のたくましい女性の姿が見えてくるようだ。(渋沢和彦)

                   ◇

 ■ヨーコの存在

 ニキと日本との関係は深い。近年まで栃木県那須町の高原にニキ美術館があり、多くのファンが詰めかけていた。200点以上を所蔵し、常設でニキ作品を鑑賞できる貴重な美術館だった。元パルコ会長の妻で日本料理店の女将(おかみ)だった故増田静江さんが1994年に設立した。

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