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【書評倶楽部】時代ごとに位置づけ変わる国歌 タレント・麻木久仁子 『ふしぎな君が代』辻田真佐憲著

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時代ごとに位置づけ変わる国歌 タレント・麻木久仁子 『ふしぎな君が代』辻田真佐憲著

女優の麻木久仁子さん=15日午後、東京都千代田区大手町(瀧誠四郎撮影)

 「君が代」というといまだに議論が絶えないが、本書は「君が代」にまつわる疑問をひもとくことで、その意味と歴史を整理しようと試みている。その疑問とは「なぜこの歌詞が選ばれたのか」「誰が作曲したのか」「いつ国歌となったのか」「いかにして普及したのか」「どのように戦争を生き延びたのか」「なぜいまだに論争の的になるのか」である。

 そもそも国歌という概念すらなかった明治維新直後、外交儀礼上、急遽(きゅうきょ)「国歌」らしきものを演奏する必要に迫られた海軍軍楽隊が急場しのぎで間に合わせたのが「君が代事始め」であるという。徳川将軍家で元旦の儀式に将軍をたたえる歌として吟じられていた古歌「君が代」が歌詞として採用された(歌詞選定には異説もある。本書に詳しい)。以来、今のメロディーが確定するまでも紆余(うよ)曲折である。しかもこの海軍発祥版以外に、陸軍や文部省も独自の国歌案を持ち、競いあっていたというからややこしい。

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