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【書評】佐藤好美論説委員が読む『介護男子スタディーズ』堀田聰子他著、高木康行写真

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【書評】
佐藤好美論説委員が読む『介護男子スタディーズ』堀田聰子他著、高木康行写真

「介護男子スタディーズ」

職業のイメージを変える

 介護職として働く20人の「介護男子」と、高齢者や障害者との一瞬を切り撮った写真集。学者やクリエーターらによる、介護に関する論考も盛り込んだ。

 企画に携わった千葉県の社会福祉法人「福祉楽団」の飯田大輔さんは「介護は、そのとき、その場でしか成り立たない一回きりの、極めてクリエーティブな仕事」という。それを伝えるため、写真家には「介護に携わるスタッフと、高齢者や障害者との『関係性』を撮ってほしい」と伝えた。介護は関係性によるものだから。

 入浴に相好を崩す高齢男性。車椅子の女性に代わり、コンビニエンスストアでアイスクリームケースをのぞく介護男子。手をつないで戸外を散歩する高齢女性と介護男子。そこには、再現できない一瞬がある。

 現場で介護に従事する8割は女性だ。だが、男性が生き生きと働くシーンを切り撮ることで、世の中の介護に対する既成概念やネガティブな評価を変えたかったと、飯田さんはいう。

 巷では、男性介護職に逆風の事件も起きる。だが、良い介護が行われている事業所では、介護職は誇りとやりがいを持って働ける。

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