産経ニュース

【美の扉】「唐画もん」展 千葉市美術館 大坂が生んだ知られざる異才

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【美の扉】
「唐画もん」展 千葉市美術館 大坂が生んだ知られざる異才

林●(=もんがまえに良)苑「寒蘭図」 個人蔵

愛らしい「鸚鵡図」

 多種多様の動植物を題材にした「動植綵絵」で知られる江戸時代中期の絵師、伊藤若冲(1716~1800年)。写実と想像を駆使し花鳥や動植物を独特の形態と色彩で描き出した。

 京都の商家に生まれ、30歳を過ぎてから本格的に絵を学び、狩野派の絵師に師事。しかし、自らの画法を築けなかったことから、画塾を辞め独学で腕を磨いた。中国画を所蔵する寺に足しげく通い模写に明け暮れた。その数は1000枚にも及んだといわれているから、かなりの「唐画もん」といえるだろう。

 本展には「鸚鵡図」が出品されている。描かれたのは、止まり木でじっとしている白いオウムだ。黒い目は漆が塗られ、光沢を出していて、きょとんとした表情が愛らしい。羽根の繊細で優しい描写などに卓抜の技量を見せる。江戸時代、すでに日本にはオウムは輸入され、興行の見せ物として人気があった。この絵は当時としてはかなりエキゾチックな作品だっただろう。鳥を題材にした●苑の「芭蕉九官鳥図」と見比べるのも面白い。

 千葉市美術館は、寄託作品を含め若冲作品を11点所蔵している。本展では、同館所属品を含め10点の若冲作品を展示していて、見応えがある。(渋沢和彦)

 

 開館20周年記念展「唐画もん-武禅に●苑、若冲も」は10月18日まで(会期中展示替えあり)。千葉市中央区中央3の10の8、千葉市美術館。9月28日、10月5日休。一般1000円、大学生700円、高校生以下無料。問い合わせは同美術館(電)043・221・2311。

●=もんがまえに良

このニュースの写真

  • 「唐画もん」展 千葉市美術館 大坂が生んだ知られざる異才
  • 「唐画もん」展 千葉市美術館 大坂が生んだ知られざる異才
  • 「唐画もん」展 千葉市美術館 大坂が生んだ知られざる異才

「ライフ」のランキング