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【書評】『猟犬の國』芝村裕吏著

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【書評】
『猟犬の國』芝村裕吏著

『猟犬の國』芝村裕吏著(KADOKAWA・1500円+税)

 〈何事もないのが一番いい。そのためならどんなこともする〉。それが「俺」の所属する諜報組織「イトウ家」のモットーだ。俺たちには強制調査権も逮捕請求権もない。だからいつも手っ取り早い方法を採る。敵の工作員を誰にも気づかれないうちに排除し、犯罪者を泳がせ、ヤクザを操り、議員を抱き込み、ハッカーをこきつかう。「日本を守る」ためと称する仕事を家族のためにこなしてきた俺だが、密告に利用しようとした公安警察の女が…。

 近未来の日本を舞台にしたハードボイルド・スパイ小説。厭世(えんせい)的な主人公の視点がいい味。(KADOKAWA・1500円+税)

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