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【司法試験問題漏洩】試験作成に教員関与の「矛盾」 8年前の教訓生かされず

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【司法試験問題漏洩】
試験作成に教員関与の「矛盾」 8年前の教訓生かされず

 司法試験の問題をめぐっては、8年前にも同様の不祥事が慶応大学法科大学院で発生し、考査委員に占める法科大学院の教員の数を減らすなどの再発防止策が取られたはずだった。しかし、試験の出題者と受験生の指導者を同一人物が務める“矛盾”は残り、過去の教訓は生かされなかった。

 「最先端の学術研究者である法科大学院の教員は、問題づくりから外せない」。法務省幹部は考査委員に教員を任命する理由をそう説明する。日本弁護士連合会も「法科大学院の教育にふさわしい司法試験にするためには教員が関与する意義を無視できない」と位置づける。

 しかし、平成19年には、考査委員だった慶大法科大学院の教授が試験前、答案練習会を開いて実際の問題に類似した論点を学生に説明したことが発覚し、考査委員を解任された。

 これを受け、法務省は(1)考査委員となる教員の削減(2)考査委員は法科大学院の最終学年と修了者を指導しない-などの再発防止策を講じた。この結果、19年に101人いた考査委員を務める教員は、20年に38人にまで減った。

 「法科大学院の教育では、教員と学生は濃密な人間関係を築く。情が湧くのも無理はない」と話すのは、ある法曹資格者。学生側も「考査委員の教授の授業に出席すれば、何か出るかもしれないと思ってしまう」(東京都内の法科大学院2年生)と打ち明ける。

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