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【編集者のおすすめ】日本軍が変えた「白人優位」 『人種戦争』

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日本軍が変えた「白人優位」 『人種戦争』

『人種戦争-レイス・ウォー 太平洋戦争 もう一つの真実』ジェラルド・ホーン著、藤田裕行訳、加瀬英明監修(祥伝社・2000円+税)

『人種戦争-レイス・ウォー 太平洋戦争 もう一つの真実』

 太平洋戦争は人種差別をめぐる戦いだった、と本書の著者、ヒューストン大学の黒人歴史学者ジェラルド・ホーン教授は言う。

 第二次世界大戦に日本が参戦するまで、世界は白人優位の絶対的な秩序のもとで成り立っていた。「純血の白人」以外は人にあらず、とまで言われるような、有色人が虐げられる劣悪な状況である。これを、日本軍が変えた。

 そもそも日本は第一次世界大戦後のパリ講和会議で、世界で最初に人種差別撤廃提案をした国である。しかし、英米などの反対により、かなわなかった経緯がある。

 日本はこうした白人至上主義をくつがえすことを試み、この戦争を、太平洋における白人支配に対する防衛として位置づけた。

 そしてヨーロッパの人種差別と植民地政策を逆手にとり、植民地化されていた地域の有色人たちとの間に同盟関係を築いていったのである。

 本書には、香港をはじめアメリカ、東南アジア、インド、オーストラリアなど、著者が世界各地で取材した、たくさんの有色人の声が収録されている。

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