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【日本の議論】「来るか、来ないかの問いはナンセンス」 韓国MERSパニックは人ごとじゃない!

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【日本の議論】
「来るか、来ないかの問いはナンセンス」 韓国MERSパニックは人ごとじゃない!

防護服を身にまとい、アートセンターでMERSウイルスの消毒作業を行う作業員=6月17日、ソウル(AP)

 日本ではどうか。厚労省は「患者に接触した人を特定できる状況であれば、医療機関名を公表する必要はないと考えている」とする。仮にMERS患者が診察を受けた医療機関に通っても、患者との接触がなければ感染の恐れは低い。それなのに医療機関名を公表すれば、その医療機関に患者が行かなくなる「風評被害」につながる恐れがあるからだ。

 東京大の西浦博准教授らの研究では、1人のMERS患者が平均で何人にうつすかを示す感染性の指標は0・75と低い。MERSに詳しい国立感染症研究所の松山州徳室長は「韓国の病院内で感染を特に広げたのはたったの3人。ほとんどの人は誰にもうつしていない。周囲に感染を広げる恐れはかなり低い」とする。

 ただ、MERSの感染力は低くても、中国で確認された鳥インフルエンザ(H7N9型)など、流行が警戒される感染症はほかにもある。前述の國井氏は「水際対策には限界がある。入ってきたときにパニックにならないよう、さまざまなシナリオを考え、詳細な計画、シミュレーションをする必要がある」と指摘。國井氏によると、危機管理の原則は「最悪のシナリオを考えて具体的な計画を立てること」だ。誰が責任を持つか、報告や連絡をどうするか、細かい計画が必要だという。

 「MERSだ、SARS(新型肺炎)だ、と個別に対応するのではなく、特徴が似ているグループごとに少し変えながら、大まかな部分は共通にして対策をすることが有効ではないか」(國井氏)。隣国での一連の動きから学ぶべきことは多い。

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