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【直木賞選評】「汗の匂いと血の色、熱い光がある青春小説」北方謙三選考委員

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【直木賞選評】
「汗の匂いと血の色、熱い光がある青春小説」北方謙三選考委員

東山彰良さん

 第153回直木賞は16日、東山彰良(ひがしやま・あきら)さん(46)の『流(りゅう)』(講談社)に決まった。同日午後5時から東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれた選考会後、選考委員で作家の北方謙三さんが会見し、経過を説明した。

 「東山さんの『流』は、台湾の複雑さを踏まえながら、汗の匂いと血の色、熱い光がある、欠点のつけようのない青春小説です」

 「『永い言い訳』(西川美和さん、文芸春秋)、『ナイルパーチの女子会』(柚木麻子さん、同)、『東京帝大叡古(エーコ)教授』(門井慶喜さん、小学館)は、点数が集まらず最初に落ちてしまった。残ったのは『流』と『若冲』(澤田瞳子さん、文芸春秋)、『アンタッチャブル』(馳星周さん、毎日新聞出版)の3作品。『アンタッチャブル』は、非常に強く推した委員がいて…私です(笑)。『馳星周の新境地だ。それを認めようではないか』と推したんですが、孤立無援でした。それで最後に残ったのは『流』と『若冲』でした」

 「『流』は最初から満票、欠点がない。根底から力がある。小説はこういう力、面白さを持っているものなんだという感じでできあがっているんです。20年に一回、(直木賞で言えば)40回に一回と言っても過言ではないものに受賞が決まりました」

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