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「朝倉摂」展 まず画家として開花した才能

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「朝倉摂」展 まず画家として開花した才能

「自画像」昭和22年

 そうした試みが注目され、28年には女流画家に与えられる上村松園賞を片岡球子と争って受賞。次代を担う日本画家として有望視されていたが、その後活動の場を舞台美術に移し、45年にロックフェラー財団の招きでアメリカに渡った。現地で数多くの舞台を見て研究したことで、帰国後は本格的に舞台美術家として活動。やがて蜷川幸雄演出の「近松心中物語」、三代目市川猿之助演出の「ヤマトタケル」など多くの作品を手がけた。

 本展は、画家として活躍していた20~30代に手がけた作品を中心に展示した。福島県いわき市の炭鉱を訪れた際の素描や宇都宮の大谷石の採掘現場からヒントを得た豪胆な作品もあり、多彩な表現を見ることができ興味深い。

 展示作品は作家の自宅倉庫で約15年間、開けられることなく保管されていたものだという。朝倉は舞台美術家としてのイメージが強いが、本展は画家として才能を輝かせていた若き日の姿を浮かび上がらせている。(渋沢和彦)

 「朝倉摂 Setsu Asakura,the 1950s」展は25日まで、日曜休。問い合わせは同画廊(電)045・664・3917。

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