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【主張】新国立競技場 この建設計画は無責任だ

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【主張】
新国立競技場 この建設計画は無責任だ

 文部科学省が確保した財源は600億円余にすぎない。JSCは収支計画で年3800万円の黒字を見込むが、今後50年稼働した場合、機能を維持するために必要な大規模改修費は1046億円にのぼるという。毎年20億円以上の赤字を垂れ流す計算だ。国民の理解は到底得られまい。

 混乱のもとをたどれば、2本のアーチを特徴とした構造に行き着く。デザインに固執する限り、新国立競技場の完成は見えない。

 デザイン案を強く推した建築家の安藤忠雄氏は、7日の有識者会議を欠席した。選定にかかわった責任者として、一言も説明がないのは残念だ。

 JSCの河野一郎理事長は「国民一人一人の財産になる」と述べた。ずさんな計画の責任を国民に転嫁するつもりか。「新国立」は50年先、100年先も国民に親しまれる財産となるべきで、負の遺産にしてはならない。

 日本のナショナルスタジアムにふさわしい「新国立」の完成を望むことに変わりはない。だがこの計画はあまりに無責任だ。計画を見直す、これが最後の機会であると危機感を持ってほしい。

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