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【北海道検索中】20世紀芸術大賞に輝いた画家、小林勝さん(85) 変わった職歴と女性ばかり描く理由

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20世紀芸術大賞に輝いた画家、小林勝さん(85) 変わった職歴と女性ばかり描く理由

アトリエでの画家、小林勝さん

 札幌から高速バスで約3時間、新ひだか町東静内に画家、小林勝さん(85)を訪ねた。

 小林さんは、国内よりも、海外で評価されているという。これまでに、20世紀芸術大賞(フランス)などさまざまな賞を受賞している。自画像も印象的だが、何よりも女性を描いた作品が多い。

 アトリエは自宅の横にあった。今はアトリエにいる時間が長いという。

 作品の大部分は自宅に置いているが、一部は、「絵を手放すのがいやだ」と出身の置戸町に寄付していて、「生涯学習情報センター」で見ることができる。

 男6人女3人の9人きょうだいの五男として育った。子供の頃から絵を描くのが好きだった。ただ、「昭和初期の不況のころで、良い思い出はない」と小林さんの口は重い。そして、これまでの職業の変遷が面白い。

 かつては、競馬の騎手もやったという。「騎手としては体が大きかった。食欲が止まらなかった」と当時を振り返る。夜、馬の世話をしてからもコツコツと絵を描いていた。

 木こりもした。「コツコツ切った。体力と技術、(木を切る)道具選びには自信があった」

 映画の看板描きもしたという。「30歳のころ、映画の看板を描いた。その場で描けた」

 その頃から、女性ばかりを描いていた。絵についてはずっと独学だ。

 その後、毛皮の縫製会社の社長として頑張って、地元で高額納税者のトップにもなった。地元では、小林さんは「毛皮屋の社長」であり、誰も絵を描くことを知らなかったという。

 小林さんの弟の七郎さん(82)は、さまざまな有名作品を世に出してきたアニメーション美術監督として知られている。兄弟とも絵が好きだった。

 「何で女ばかり描くのか」と七郎さんに言われ、「女が好きだから。花と一緒だ。きれいなものが好きだから」と答えたことを思い出すという。

 兄弟は互いに相手を認めていた。

 「お互いに子供の時の貧しい生活が支えていたのかもしれない」

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