産経ニュース

「アンギアーリの戦い」展 未完の戦闘壁画、幻の競演

ライフ ライフ

記事詳細

更新


「アンギアーリの戦い」展 未完の戦闘壁画、幻の競演

16世紀の画家「アンギアーリの戦い(タヴォラ・ドーリア)」ウフィツィ美術館蔵 (東京富士美術館より寄贈)

 レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452~1519年)の未完の壁画「アンギアーリの戦い」は、一体どんな作品だったのか。残っているのは後の画家が描いた模写だけ。謎に満ちた壁画を探る展覧会「レオナルド・ダ・ヴィンチと『アンギアーリの戦い』」が東京都八王子市の東京富士美術館で開催されている。(渋沢和彦)

                   ◇

 軍旗を激しく奪い合う兵士の鬼気迫る形相や軍馬の激しい衝突シーンの躍動的な表現が印象的な「アンギアーリの戦い」。1440年、イタリア・トスカーナ地方のアンギアーリでのミラノ軍とフィレンツェ軍の戦いを主題にした戦闘図だ。フィレンツェのシニョリーア宮殿(現ベッキオ宮殿)の大評議会広間の壁画として構想され、ダ・ヴィンチは1503年にフィレンツェの行政長官によって発注を受けた。

 ダ・ヴィンチはこの壁画で、主流のフレスコ技法ではなく油彩の新技法を試したが、表面が剥がれ完成させることができなかった。その後、16世紀半ばに宮殿が改築された際、『美術家列伝』で知られる画家、ジョルジョ・ヴァザーリの壁画で覆われてしまった。

このニュースの写真

  • 「アンギアーリの戦い」展 未完の戦闘壁画、幻の競演

「ライフ」のランキング