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【大学ナビ】英語入試、外部試験の時代? 「話す・書く」含め総合判定

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英語入試、外部試験の時代? 「話す・書く」含め総合判定

 大学入試の英語にTOEFLなど外部試験を活用する大学が増えた。「読む・聞く」の能力だけでなく、「話す・書く」も加えて英語力を総合的に判定する。文部科学省の要請に沿うものだが、外部試験の評価基準はまだ固まっていない。法政大学では5つの試験を学部ごとに5つの評価パターンで来年度から導入に踏み切る。他大学の潮流をみても、まだ試行段階のところが多いようだ。(編集委員 平山一城)

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 ■法政大、青学大も

 法政大で、一般入試に外部試験を導入するのは、全15学部のうちグローバル教養、人間環境、現代福祉、スポーツ健康、情報科学、生命科学の6学部。受験生はTOEFL(2方式)、IELTS、実用英語技能検定(英検)、TOEICのいずれかで基準を満たせば、入試英語が免除されるが、その判定基準は〈表〉のように細かく分かれた。

 もう一つ特徴は、上智大と英検が共同で作成したTEAPを見送ったこと。TEAPは、IELTSとともに「話す・書く」まで4つの能力を試せるとして今年度、上智大で全学部、立教大、関西大、立命館アジア太平洋大、中央大の一部入試で導入された。来年度は立教大が全学部に広げ、青山学院大も一部の一般入試などに活用することを発表している。

 法政大は見送った理由を「TEAPは歴史が浅く、ほかの試験との比較が難しい」(近藤清之入学センター長)と説明する。ただ、今年度の上智大のTEAP入試には約9千人もの受験者があったことから、来年度以降の導入には含みをもたせている。

 文部科学省は、「英語教育のあり方」を改めるため、有識者会議で検討を重ねた。その結果、昨年9月に発表された報告書で、大学入試での英語が、英文の理解や語法・文法の知識をみる出題に偏っていることから、外部試験を積極的に活用することを求められた。

 ■まだ少ない募集数

 2013(平成25)年度一般入試で外部試験を実施した大学は34校にとどまる。その背景に「外部試験を評価する基準がない」とする大学側の懸念が大きいことが指摘され、文科省は外部試験の各団体や大学関係者らによる協議会を設け、「外部試験の成績を大学入試センター試験や各大学の個別試験に換算する方法」など具体的な指針づくりを急いでいる。

 高校段階でも、大阪府が2017年度の府立高校入試からTOEFLや英検などの成績を英語の試験に換算できるようにすることを決めた。小学校から高校までの間に「英語を使って何ができるようになるかが重要」(同報告書)との要請があり、文科省として19年度までに、外国語指導助手(ALT)を全公立小学校に配置することになっている。

 こうした動きに対応し、外部試験の導入を急ぐ大学が増えそうだが、外部試験で募集する人数は法政大では学部ごとに2人から5人程度、他大学の場合もまだまだ人数が限られている。「あまり細かに評価基準を分けると、大学を掛け持ち受験する受験生が戸惑うことにもなる」(私大関係者)といった声も聞かれる。

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