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【科学】世界最大の魚・ジンベエザメ、3000キロの旅…黒潮沿いの回遊を初実証

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【科学】
世界最大の魚・ジンベエザメ、3000キロの旅…黒潮沿いの回遊を初実証

 日本近海のジンベエザメは漁師の目撃情報などから、夏から秋にかけて黒潮沿いに回遊すると推測されていたが、これを初めて裏付けた。

 東北沖の太平洋は、北上する黒潮と南下する寒流の親潮がぶつかる場所で、プランクトンが豊富だ。海遊館の獣医師、伊東隆臣さんは「より多くの餌を求め回遊したのではないか」とみている。

新たな謎も

 ジンベエザメは成魚の体長が10~12メートルに達し、最大20メートルを超えるとの説もある。世界中の温帯と熱帯に生息しており、日本近海では主に太平洋側で毎年数匹~二十数匹が定置網にかかる。放流した2匹は高知県沖で網にかかり、研究用に飼育していたもので、元の環境に戻された格好だ。

 2匹は回遊の途中で不思議な行動を見せていた。14年は水深1560メートルまで、13年は632メートルまで一気に潜り、そのまますぐに浮上したのだ。

 飼育下のジンベエザメは、水温が20度以下だと死ぬとされる。水深1500メートルの水温は約3度、600メートルでも約7度の冷たさだ。いったい何のために深海に潜ったのか。新たな謎も浮かんだ。

今夏から長期調査

 ジンベエザメは、背びれが最高級のフカヒレ料理の食材となるため、乱獲されてきた。国際自然保護連合は絶滅の危険性が高い「危急種」に指定している。

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