産経ニュース

【話題の本】『荒木飛呂彦の漫画術』荒木飛呂彦著 「王道漫画の描き方」を伝授

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【話題の本】
『荒木飛呂彦の漫画術』荒木飛呂彦著 「王道漫画の描き方」を伝授

『荒木飛呂彦の漫画術』(荒木飛呂彦著、集英社新書、780円+税)

 累計発行部数9000万部超、30年近く続く人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の作者が「王道漫画の描き方」を解説した本。自身と『ジョジョ』の作中に登場した漫画家が抱き合う描き下ろしイラストを使った帯が目を引く。刊行から3週間余りで12万部と好調だ。

 以前、荒木飛呂彦さんに長期連載の秘訣(ひけつ)を尋ねたとき「作物を育てるように、朝に水をやって、それを収穫するような気持ちと喜びを感じながら描いています」と話してくれた。作品は生きていて、地道な作業を積み重ねて育てる-ということだろう。その根本にあったであろう緻密な思考が、わかりやすい言葉で明かされている。

 漫画を描こうとする人に不可欠な、基本的考え方や方法を荒木さんは「王道」と呼ぶ。その「王道」を『ジョジョ』はもちろん、他の作家の名作も題材に解説。キャラクターやストーリー、世界観の作り方などが具体的に示され、ファンは作品への理解を深められるし、そうでない人にとっても作り手ならではの分析が新鮮だ。

 基本的に漫画を描く人のための指南書だが、アイデアの出し方や世界観の構築に必要な思考法は、一般の思考や創作にも応用できそうだ。(集英社新書・780円+税)

(戸谷真美)

「ライフ」のランキング