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「セザンヌ」展 20世紀美術に与えた影響とは

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「セザンヌ」展 20世紀美術に与えた影響とは

ポール・セザンヌ「砂糖壺、梨とテーブルクロス」1893~94年 ポーラ美術館蔵

 ポーラ美術館(神奈川県箱根町)で「セザンヌ 近代絵画の父になるまで」が開かれている。同館はポスト印象派の画家、ポール・セザンヌ(1839~1906年)の絵画を国内最多の9点収蔵するが、意外にもこの画家を主役にした企画展は初という。

 後半生は故郷の南仏エクサンプロバンスで独自の表現を探求するなど、孤高のイメージが強いセザンヌだが、“20世紀美術の父”といっても過言ではないほど、後進画家に大きな影響を与えた。今回の展示で注目すべきは、セザンヌを中心とした人間関係や芸術上の影響関係を丁寧に追っているところだ。若きセザンヌが影響を受けたクールベやマネ、ピサロ。友人の印象派画家、ルノワールにモネ。そして、セザンヌ芸術に感化された次世代の画家たち。特に20世紀初頭に世に出たフォービスム(野獣派)の画家、マチスやキュービスム(立体派)を代表するピカソとブラックに与えた衝撃は大きい。

 もののかたちや色彩、配置によって全体のバランスをはかる「構成感覚」を重視するセザンヌの絵画は当初、理解されなかった。パリで初個展を開いたのは1895年、56歳ごろと遅い。満を持して発表した作品に画家仲間や批評家は大いに驚き、高く評価した。

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