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関東大震災で発行中止の幻の「紀念切手」、一部がパラオに送られ焼失免れる 90年前から続く皇室との縁

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関東大震災で発行中止の幻の「紀念切手」、一部がパラオに送られ焼失免れる 90年前から続く皇室との縁

パラオで焼失を免れた「東宮御婚儀祝典紀念切手」

 そんな中、唯一難を逃れたのが南洋庁(パラオ諸島)にあった約1千組の切手だった。当時、パラオは日本が委任統治しており、記念切手を日本と同時発売するため、事前に発送されていたという。

 後日、日本に戻った切手は、翌13年1月に挙行された御婚儀の際に皇室へ献上されたほか、一部関係者にも配布された。郵政博物館によると、中村さん所有の切手が貼られた絵はがきは関係者に配布されたものと同じ様式で、鑑定した切手買取店「おたからや横浜本店」(横浜市)は「当時のもので間違いない」としている。

 国立民族学博物館(大阪府吹田市)の須藤健一館長(69)によると、日本とパラオの間には当時、1万トン級の貨客船による人や物資の交流があった。先の大戦まで良好な関係を保ち、日本はパラオに郵便局や病院、学校も作ったという。

 中村さんは「パラオに郵便局があったことなど生活の一端を感じることができる。日本とパラオの間に人々の交流があったことも知ってほしい」としている。

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