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【書評】劇作家・演出家、わかぎゑふが読む『伊東豊雄 子ども建築塾』伊東豊雄、村松伸、太田浩史、田口純子著

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【書評】
劇作家・演出家、わかぎゑふが読む『伊東豊雄 子ども建築塾』伊東豊雄、村松伸、太田浩史、田口純子著

『伊東豊雄 子ども建築塾』伊東豊雄・松村伸ほか著(LIXIL出版・2300円+税)

■より豊かな育みのために

 東京の恵比寿に、建築家の伊東豊雄さんが開いている「子ども建築塾」なるものがある。今回ご紹介するのは、その塾で行われている講座を写真やイラストで分かりやすくまとめたものだ。本を開くと、最初に塾の説明が書かれている。

 「子ども建築塾は小学校高学年の子供たちが、建築やまちについて勉強する場所です」。この一文だけで興奮するではないですか!

 塾の子供たちは1年の前半は家の図面の描き方や、模型作り、設計を学び、後半はなんと「まちの建築」までしてしまうそうだ。実際にある建物を参考にしたり、見学に行ったりもするらしい。

 小学校高学年といえばまさに子供だ。私は、人間はハイティーンになると自我の基礎がほぼ出来上がると思っている。大人になっていろいろな経験はするが、自分の核のようなものは17、18歳くらいの頃から変わっていない。あの時から私は私であるという認識がある。

 しかし小学生の時はというと、まだあやふやだった。他者が美しいと言うとそうかなと思うし、面白くないと誰かが強く主張すると、何となく自分もそんな気になるところがあった。

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