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地図から消された“毒ガスの島” 広島県竹原市「大久野島」

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地図から消された“毒ガスの島” 広島県竹原市「大久野島」

夏場になると発電場の外壁は一面ツタに覆われる=広島県竹原市 

 赤黒くさびた窓枠から、無機質な廃虚に差し込む陽光、レンズを見つめるウサギ…。広島県竹原市の忠海(ただのうみ)港の沖合3キロ、瀬戸内海に浮かぶ大久野島(おおくのしま)に1929(昭和4)年、日本陸軍は毒ガス工場「東京第二陸軍造兵廠(ぞうへいしょう)忠海製造所」を造った。周囲4キロの島には今も発電場や毒ガス貯蔵庫の跡などが残り、現実離れした風景が広がる。(SANKEI EXPRESS)

 大久野島は明治時代、日露戦争に備えて22門の大砲が設置され、要塞と化した時期があった。毒ガス製造は機密厳守が不可欠。事故の懸念もあったため、外界から隔絶された島が工場建設地に選ばれた。島は機密保持のため1938(昭和13)年には地図からも姿を消した。

 製造された毒ガスはイペリット、ルイサイト、青酸ガスなど5種類。1944(昭和19)年までの15年間に約6616トンが造られた。毒ガスは北九州市の毒ガス弾製造工場に送られたり、島で保管され戦後、周辺海域に捨てられるなどした。

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