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【科学】「無線送電」の実験に成功 宇宙太陽光発電の実現は遠い先だが…

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【科学】
「無線送電」の実験に成功 宇宙太陽光発電の実現は遠い先だが…

電気を無線で届ける

 地上では昼間しか発電できないが、発電衛星の太陽電池パネルは表裏両方で発電できる構造で、昼夜に左右されない。また、宇宙なら天候の影響も受けない。

 だが、課題も多い。発電衛星は重さが2万5千トンもあり、40トンの部品625個に分けて打ち上げる計画だが、40トンの打ち上げ能力を持つロケットはない。

 また、現実的な電力供給価格である1キロワット時当たり10円以下を実現するには、重量当たりの打ち上げコストを100分の1に下げる必要があり、道のりは長そうだ。

 ◆500メートル先へ送電

 そんな中、最も重要な技術である無線送電の研究は着々と進んでいる。三菱重工業は今年2月、神戸港に面した同社神戸造船所で、電力を電波に変換して送受電する実験を行った。

 海岸から突き出た堤防の先端に高さ13メートル、幅8メートルの送電機を設置。送電機はかつてパラボラアンテナ型が主流だったが、平らなパネルの表面から電波を発する最新型だ。

 制御室でスイッチを入れると、10キロワットの電力が電波に変換されて送信。500メートル離れた陸側に設置した受電機がキャッチし、夕闇迫る神戸港に青いLED(発光ダイオード)ライトが明るく輝いた。パネル型の無線送電では、世界一の送電電力だ。

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