記事詳細
「需要推計が過小だ」…省エネ効果を過大評価、経産省15年後の電力需要見直しへ
平成42(2030)年時点の電力確保の手段を示すエネルギーミックス(電源構成比)の策定で、経済産業省が有識者会議で2月に示した42年の電力需要見通しを見直すことが23日、分かった。専門家から「省エネルギーの効果を過度に見込み、見通しが低すぎる」との指摘が相次いだためだ。政府は6月の主要7カ国首脳会議(サミット)で、温暖化ガスの削減目標を示す方針。電力需要見通しの変更は、削減目標の取りまとめ作業にも影響しそうだ。
電源構成比は、将来の電力需要を試算し、火力や原子力などを何%ずつ組み合わせて確保するかを示す。
電源構成比を議論する経産省の「長期エネルギー需給見通し小委員会」は2月末、経済成長率を1・7%と仮定し、省エネ効果を織り込む前の42年の電力需要を1兆1440億キロワット時と示した。また、幅広い省エネ対策で需要を18%減らせると暫定的に試算した。
これに、委員からは「需要推計が過小だ」との指摘が出た。電力需要は経済成長に応じて増える法則があるが、42年までの伸び率が低すぎるためだ。省エネ効果を織り込む前の見通しが、「すでに省エネを組み入れた推計になっている」(電力中央研究所の杉山大志上席研究員)と、算出方法が誤りだとする見解もある。そのため経産省は省エネ効果に加え、電力需要見通しを再検討。省エネ後の見通しを修正する方向だ。
