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フェルメール作? 「聖プラクセディス」西洋美術館に常設展示

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フェルメール作? 「聖プラクセディス」西洋美術館に常設展示

ヨハネス・フェルメールに帰属「聖プラクセディス」個人蔵、国立西洋美術館に寄託 =同館提供

 「真珠の耳飾りの少女」などで知られる17世紀オランダの画家、ヨハネス・フェルメール(1632~75年)の作品との説がある「聖プラクセディス」(1655年)が、17日から国立西洋美術館(東京都台東区)で常設展示されている。世界に三十数点しか作品が現存しないとされるフェルメールだけに、真筆か否かの議論も相まって注目を集めている。

 古代ローマの聖人を描いたこの作品は、画面に残された署名と年紀から、若きフェルメールが17世紀イタリアの画家、フェリーチェ・フィケレッリの同名作品を模写した最初期の作とする見方がある。しかし、署名の解釈などをめぐって疑義を唱える研究者も多い。

 昨年7月にロンドンでフェルメール作として競売にかけられ、手数料込みで約624万ポンド(当時のレートで約10億8600万円)で落札された。同美術館によると落札したのは日本人で、同年秋に寄託の申し出があったという。

 競売に際し行われた科学調査では、鉛白(白色の顔料)の成分が、フェルメールの別の初期作品で用いられた鉛白の成分と極めて類似していると結論づけられたという。しかし、フェルメールの真筆と立証するには不十分とされる。

 同美術館は「作者がフェルメールであるかどうかについては研究者の意見の一致をみていない」ことから、展示にあたっては「フェルメール作」ではなく「フェルメールに帰属」と表記。「美術ファンや専門家に実見・検証の機会を提供することで、今後議論が深まれば」としている。

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