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野生鳥獣肉に続く出荷制限…ある猟師の選択 田附勝さん写真展「おわり。」

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野生鳥獣肉に続く出荷制限…ある猟師の選択 田附勝さん写真展「おわり。」

田附勝「おわり。」から

 写真家の田附勝さん(41)が、岩手県釜石市でシカ猟を撮影した写真展「おわり。」を東京・六本木の「ギャラリーサイド2」で開いている(19日まで休)。タイトルは猟師がつぶやいた言葉。東日本大震災から4年を迎えたが、放射性物質の影響で、福島、岩手、宮城などでは野生鳥獣肉の出荷制限が続く。鉄砲を置いた猟師は言った。「食べられないなら、殺したくない」。だから終わり、だと。田附さんは「自然とそういうつながり方をしている人なんです。彼のところで、東北とか、日本とか、そういうものを学んだ気がする」と話す。(篠原知存)

 平成18年ごろから東北各地に通ってきた田附さんは、写真集『東北』を震災のあった23年に刊行し、第37回木村伊兵衛写真賞を受賞した。その間ずっと親しくしてきたのが岩手県釜石市唐丹(とうに)町の林業、白浜秀基さん(58)。巻き猟(グループ猟)のリーダー的存在だった。

 「猟を取材しに行ったわけじゃなくて、知り合った人が猟をやってたから撮ってたんだけど、震災後はかかわり方をどうするか、どう撮っていくか、正直揺れた。いくら親しくても、やっぱり部外者だしね」

 震災後の撮影をそう振り返る。23年11月に行われた彼らの猟をテーマにした写真展「その血はまだ赤いのか」を開いた。それはリアルタイムに被災地の日々を伝える試みでもあった。しかしその後、白浜さんは猟をしないまま、昨年4月に銃を手放した。

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