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伊東潤さん新刊「死んでたまるか」 私にとっての「竜馬がゆく」

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伊東潤さん新刊「死んでたまるか」 私にとっての「竜馬がゆく」

「歴史に学ぶことはたくさんある。ただ、それを教訓くさく書くのでなく、人物の行動で見せるのが歴史小説」と語る伊東潤さん

 戊辰戦争時、旧幕府軍指揮官として東日本を転戦、圧倒的な官軍を相手に最後まで粘った男がいた。作家、伊東潤さん(54)の新作長編『死んでたまるか』(新潮社)は、幕府歩兵奉行の大鳥圭介(1833~1911年)を主人公に、負け戦の中でも諦めず戦い続けた熱血漢の気骨と生命力を描いた歴史小説だ。(磨井慎吾)

 「歴史作家には、いつか自分の『竜馬がゆく』を書きたいという思いがあるんですよ。自分にとっての『竜馬』は、大鳥だった」と、司馬遼太郎の代表作を引き合いに出して本作への思い入れを語る伊東さん。

 執筆の直接のきっかけは、昨年2月に亡くなった直木賞作家、山本兼一さんの歴史小説『命もいらず名もいらず』(上下巻、集英社文庫)に触発されたからだという。

 同作の主人公は、江戸城無血開城を実現させた幕臣、山岡鉄舟だ。「自分にとって山本さんは尊敬する先輩であり、ライバルだった。山本さんにとっての『竜馬』は、山岡だったんだと思う。では自分の竜馬は誰かとなったとき、自分は戦わなかった山岡よりも最後まで戦う男の方が好きだから、大鳥を選んだ」

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