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森見登美彦「有頂天家族 二代目の帰朝」 「本気の熱」感じる第2部

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森見登美彦「有頂天家族 二代目の帰朝」 「本気の熱」感じる第2部

狸の4兄弟に天狗の父と息子。「自分の家族観がつまっている」と話す森見登美彦さん(野村成次撮影)

 京都を舞台にした狸と天狗(てんぐ)たちの奇想天外な物語『有頂天家族』。テレビアニメ化もされ、累計30万部のベストセラーとなった人気作家、森見登美彦さんの代表作の一つだ。森見作品では珍しく「3部作」と位置づけた同作の第2部『有頂天家族 二代目の帰朝』(幻冬舎)が7年半ぶりに刊行された。

 下鴨矢三郎は狸の4兄弟の三男坊。「面白きことは良きことなり」とのんきに暮らしていた。そこへ矢三郎が師事する老天狗・赤玉先生の息子“二代目”が突如英国から帰国。壮大な親子ゲンカが狸と天狗、人間までを巻き込んで幕を開ける。陰謀と確執、矢三郎の結婚問題も加わり事態はさらに複雑に-。

 平成19年から21年にかけて連載されていた第2部を大幅に改訂し、書き下ろしを加えた。ファンにとっては待望の単行本化。「時の流れに取り残された感じですね」と笑わせながらも、「改訂作業が難航していたんです」と打ち明ける。「最初は第1部の延長、同じ世界観で書き始めたんですが、読んだときにボリューム感として物足りないのではと思い始めた。新しい登場人物もどこかおとなしくて、このままいっても第1部と肩を並べられるものになるか、自信をなくしてしまった」

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