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川上弘美さんと星野智幸さんに第66回読売文学賞贈賞

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川上弘美さんと星野智幸さんに第66回読売文学賞贈賞

読売文学賞の贈賞式で、記念撮影に笑顔で応じる川上弘美さん(左)と星野智幸さん

 □川上弘美さん 「それでいい」と後押しされた喜び

 □星野智幸さん 小説が活躍する領域広がっている

 第66回読売文学賞の贈賞式が先月東京都内であり、小説部門の受賞者に選ばれた川上弘美さん(56)と星野智幸さん(49)がそれぞれ壇上で喜びや抱負を語った。

 「書き始めのころよりも今の方がずっと不安」。創作につきまとう恐れや不安を率直に明かしたのは『水声』(文芸春秋)で賞を受けた川上さん。「自分の中にたまった考えの断片をどう小説という形にするか、書くごとに複雑になっていって、書きあぐねて自信がなくて…書き上げても『駄目なんじゃないか』と思うことを最近は繰り返してきた。賞をいただいて『それでいいんだよ』と後押しされた喜びが大きい」と決意を新たにした。

 一方、『夜は終わらない』(講談社)で受賞した星野さんは「いまの世の中、見えていても『見ない方がいい』とか『見ないでいたい』という領域がどんどん拡大している気がする。それは小説が活躍する領域が広がっているということでもある」と、見えない部分をあぶり出していく「小説の言葉の力」に思いをめぐらせた。その上で「そういう時代の中で言葉の力を使った小説を書いていきたい」と力強く抱負を語った。

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