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【川崎中1殺害】「なぜ守れなかったのか…」 教育関係者に募る悔い 市教委は検証へ

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【川崎中1殺害】
「なぜ守れなかったのか…」 教育関係者に募る悔い 市教委は検証へ

上村遼太君が殺害された現場近くには多くの花束などが供えられ、雨の中を献花に来た人の姿もあった=26日午後、川崎市港町(野村成次撮影)

 上村さんは昨年11月に年上のグループと親しく関わるようになったが、今年に入ってからは、親しい友人らに、グループから暴力を受けていることを打ち明け、「殺されるかもしれない」「(グループを)やめると言ったら、暴力も激しくなった」とおびえていたという。

 担任に示した登校への意欲は、上村さんがかすかに発した「SOS」だったのか。

 市教委によると、事件発生まで学校側からは、上村さんへの対応について報告を受けておらず、いじめや不登校の問題解決に当たる「スクールソーシャルワーカー」(SSW)の派遣要請も受けていなかった。

 渡辺教育長は「今から思えば、もっと積極的に関われていればよかった」と悔やんだが、支援態勢づくりの絵は描けていない。

 子供の虐待問題などに取り組む「子どもの虹情報研修センター」(横浜市)の川崎二三彦研究部長は「子供は、深刻な状況を『訴える』という行為を恥ずかしいと思いやすい。微弱なサインに気付くためにも、学校などで子供が話しやすい環境をつくり、解決につなげていかねばならない」と指摘する。

 子供の犯罪被害防止などを支援するNPO法人「日本こどもの安全教育総合研究所」(東京都)の宮田美恵子理事長は、「前兆を読み取るため、髪形や服装が変わるなどの被害者の変化に気付いたら話す時間を増やし、悩みを受け止める準備があることを伝えるサインを出すことが大切」と話す。

 子供の「SOS」を逃さないためにはどうすべきなのか。教育関係者に突き付けられた課題は大きい。

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