産経ニュース

デフレ下の年金抑制見送り 年金改革、厚労省案まとまる

ライフ ライフ

記事詳細

更新


デフレ下の年金抑制見送り 年金改革、厚労省案まとまる

 厚生労働省は24日、自民党の年金に関するプロジェクトチームに年金制度改革案を示し、了承された。年金給付を抑制する「マクロ経済スライド」について、厚労省の審議会が求めていたデフレ時の実施を見送り、その抑制幅を翌年度以降に繰り越すのが柱。デフレ時に物価などのマイナス幅以上に年金を抑制すれば、受給者への痛みが大きく、4月の統一地方選を控えて負担増を敬遠する与党側に配慮した。

 改革案は物価や賃金が上昇する局面まで抑制の実施を繰り越し、経済好転時に過去の抑制分までまとめて抑制する仕組みとした。ただ、デフレが長期化した場合、年金額を一度に大幅カットすることになり、その時点の高齢世代にしわ寄せが及ぶ可能性がある。一方、高齢世代の年金額の抑制が遅れれば、現役世代を含めた将来世代の年金水準が目減りする。

 この日の党会合では改革案について、河野太郎衆院議員が「ツケをどんどん後ろにずらしているだけだ。年金制度が持たなくなる」と異論を唱えた。

 年金は毎年度改定され、物価や賃金の変動率に連動して増減する。物価や賃金が上昇するインフレ時には、マクロ経済スライドが実施され、現役世代の減少と平均余命の伸びを考慮した「調整率」を変動率から差し引き、年金額を低く抑える仕組みだ。保険料を負担する現役世代が将来受給する年金水準を確保するのが狙いだが、現行はデフレ時に実施されない。

「ライフ」のランキング