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【書評】『金沢の不思議』         

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【書評】
『金沢の不思議』         

『金沢の不思議』

 加賀の祖にして百万石の礎を築いた人というイメージが定着している前田利家。だけど、よく考えてみれば、北陸という土地にとっては乱入者であり侵略者であったはずだ。なんてことがさらりと書いてある。〈土地柄を、どのようなアングルで見るかによって、その色合いは千変万化してくる〉。金沢の歴史や文化、人物、景色から、うっかりすると見逃してしまいそうな“不思議”の色彩を抜き出して書きとめていく。茶屋街の闇笛、じぶ煮、ドジョウのかば焼き、加賀宝生流…。常に「旅人」の視点を手放さないことで醸し出される浮遊感が魅力。(村松友●著/中央公論新社・1750円+税)

●=示へんに見

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