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【ゆうゆうLife】特養が民家で介護予防 「卒業」目指しトレーニング

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特養が民家で介護予防 「卒業」目指しトレーニング

週に2時間の活動が、生活のメリハリになっている=東京都稲城市の「押立の家」

 だが、全国約1600の介護保険の実施主体(市町村などの保険者)のうち、平成27年度に開始するのは7%の114カ所。7割弱の保険者が、デッドラインの29年4月に開始する。

 稲城市は今年4月スタート。石田光広・福祉部長は「まずは、今の利用者に極力、影響が出ないようにするのが最優先」とする。同市の試算では、開始を2年遅らせると、市の介護保険料は3年後に1人あたり月額30円増え、その後も差は埋まらない。「特養への入所は今後、原則要介護3以上の人になり、介護サービスの利用料が2割になる住民もいる。負担をお願いしながら、市町村が努力しない理由が分からない」

 ボランティアの力を借り、介護職を専門的な仕事に特化するのも狙いの一つ。「稲城市の75歳以上の高齢者は10年後に倍になる。だが、介護職はそのスピードでは増やせない。多様なサービスを増やし、人材をきちんと配置すれば、うまくいかないはずがない」と石田部長は言う。

 27年度に実施する自治体も、新しいサービスが潤沢なわけではない。「それでも、腕を組んで考えているよりはいい」(関東の政令市・27年度実施)

 駆り立てるのは危機感だ。団塊の世代がサービスの主な利用者となるまで、あと10年。埼玉県和光市(27年4月開始)の東内京一・保健福祉部長は「スタートを遅らせれば遅らせるほど利用者も増え、移行は難しくなる。2年後のスタートでは、本当に切り捨てが起きかねない」と懸念する。

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