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【ゆうゆうLife】介護報酬改定 特養での看取り充実へ 家族との対話、より密に

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【ゆうゆうLife】
介護報酬改定 特養での看取り充実へ 家族との対話、より密に

看取りをし、亡くなった人を、スタッフが総出で見送る施設もある(写真は本文とは関係ありません)

 介護保険の事業者がサービスの対価として受け取る平成27年度からの費用(介護報酬)が決まった。特別養護老人ホーム(特養)は基本サービス費が減額される一方、看取(みと)り機能が強化された。だが、できるところ、できないところの差は大きい。事業所は危機感を募らせている。(佐藤好美)

 「終(つい)の棲家(すみか)」と呼ばれる特養。多くが、入所者の看取りにまで対応しようと努力をしている。だが、必ずしも徹底しない。

 千葉県に住む広田修司さん(73)=仮名=は昨年1月、母親(享年92)を病院で看取った。母親は2年超を特養で過ごしていたが、しばらく前から食事が取れなくなり、誤嚥(ごえん)性肺炎と発熱で病院に搬送された。

 入院して2週間すると、医師から言われた。「病院でできることはない。看取りの時期に入るが、自宅で看取りますか、特養に戻りますか」

 広田さんは当然、特養に帰れるものと思ったが、特養に相談すると、「施設内で検討するので時間をください」と言われたきり、返事がなかった。病院から再度退院を促され、特養に「なんとか看取りの態勢を取って、引き受けてもらえないか」と掛け合ったが、「態勢その他が整わず、難しい」と断られてしまった。「残り少ないのだから、おうちで看たらどうですか、みたいなニュアンスだった」と広田さん。

 再び病院の医療連携室に相談すると、スタッフが「もう2、3日のことでしょうから、うちで看ましょう」と言ってくれた。母親は結局、点滴だけで2週間永らえて亡くなった。

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