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【月刊正論】連合国正戦史観を駆逐するインドの独立戦争史観

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【月刊正論】
連合国正戦史観を駆逐するインドの独立戦争史観

私はインドのために生き、

そして死ぬ。

チャンドラ・ボース

歴史戦争の同盟国

 安倍晋三首相が進める対外政策には、野党や公明党のみならず、自らが総裁を務める自民党においても根強い反対論がある。そのなかで例外的に広く支持されているのが、中韓を除くアジア及びアフリカ諸国との関係強化を狙った首脳外交であろう。

 なかでもインドとの関係緊密化は際立っている。昨年8月から9月にかけて、ナレンドラ・モディ首相が来日した際、安倍首相は京都訪問にまで同行するなど計7時間余りも一緒に過ごし、親印姿勢を内外にアピールした。

 対するモディ首相も安倍首相との夕食会で「インド人が日本に来てパール判事の話をすると尊敬される。自慢できることだ。判事が東京裁判で果たした役割はわれわれも忘れていない」と発言するなど、親日家ぶりを発揮した(2014年9月3日付『産経新聞』)。

 この二人は欧米指導層から警戒されている点でも一致している。実は、モディ首相はそのヒンズー民族主義を危険視され、グジャラート州首相時代に起きた暴動での対応を口実に、政権を獲得するまで米国政府の入国禁止対象者となっていた。しかし、モディ政権が成立した途端、ジョン・ケリー国務長官は早速インドを訪問し、関係改善に動く。気に食わなくても損得勘定から、政権基盤が強固な大国のリーダーを敵視し続けたりはしない。相も変わらぬ、都合のいい米国の「良心」である。

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