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【話の肖像画】エボラ専門医・加藤康幸(45)(4)発生地での封印目指せ

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【話の肖像画】
エボラ専門医・加藤康幸(45)(4)発生地での封印目指せ

 医療関係者とは、とても良い関係を築き上げることができた。リベリアを去るとき、涙ぐんでくれる人もいたほどです。しかし保健省などの政府幹部の対応はもどかしい。国民を守ろうとする気概がないように感じられた。彼らはこちらからの申し出を常に待っている。私たちはこうやりたいという提案が全くない。消極的で受け身だ。おとなしい国民性なのかもしれない。

 気候自体も最高気温が25度ぐらいで、日本の夏に比べてずっと過ごしやすい。ただ防護服、ゴーグル、手袋を着けて隔離病棟(ユニット)で治療していると、暑くて熱中症で倒れそうになる。

 リベリアは米国から戻ってきた人々が黒人居住区を作り上げ、1847年7月にアフリカ初の共和国として独立した国です。国名に自由を獲得したという意味が込められている。米国との関係が深い。公用語も英語。

 その後内戦を繰り返し、2003年に内戦が終結したばかりです。エリート層の米国からの帰国者と昔からの居住者との間の格差は大きい。識字率も50%と低い。国民が政府を信頼していない。インフラを含め、国の基盤ができあがっていない。まして医療体制などできてはいない。使用しているディーゼルの自家発電は電圧が安定しない。大学の医学部でも研修会をやりましたが、電力不足で持っていったスライドが使えなかった。

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